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3つの機会損失を防ぐZoho Deskでの最強カスタマーサポートチーム構築

2023 05 15 09:08 AM

カスタマーサポートの重要性

Zohoがカバーする業務領域においてカスタマーサポート業務があります。
カスタマーサポートの重要性とはなんでしょうか?

皆さんも顧客の立場から製品・サービスに対する質問や不具合などを販売側に伝え解決する目的でお客様サポート(カスタマサポート)に問い合わせはされた経験があるかもしれませんが、サポートを提供する立場としての企業におけるカスタマーサポートプロセスの重要性を考えたことはあるでしょうか?
今回は、
・企業がカスタマーサポートを提供すべき理由
・Zohoを利用したカスタマーサポートプロセスの構築
について説明いたします。

まずはカスタマーサポートの存在理由からのお話になりますが、もしカスタマーサポートがないとどのようなことが発生するのか?
について説明します。

カスタマーサポートのプロセスがないと起こる機会損失

既存顧客の流出が起こる
顧客の問い合わせや要望に対する対応が遅れる可能性が高まります。顧客は問題が解決されないまま放置されると、不満や不快感を抱くことがあります。その結果、顧客は競合他社に移行する可能性が高くなります。
またカスタマーサポートのプロセスは顧客とのコミュニケーションを円滑に行うプロセスですが存在しない場合、顧客は適切な情報を得られない可能性があります。コミュニケーションの欠如は顧客との関係を損ない、離反の原因となります。また単に離反だけでなく企業への信頼やロイヤルティが低下する可能性があります

追加契約の機会を見逃す
既存顧客とのコミュニケーションを通じて新たなニーズや機会を発見する役割を果たします。しかし、存在しない場合、顧客のニーズや要望を把握する機会が減少します。結果として、クロスセルやアップセルの機会を見逃す可能性が高まります。
そしてカスタマーサポートは顧客満足度を向上させる重要な要素ですが適切なサポートの提供で顧客はより良い体験を得ることができます。しかし、サポートが不十分な場合、顧客の満足度は低下し追加契約へのきっかけも失うことになります。

サービス品質の向上ができない
カスタマーサポートは顧客からのフィードバックを収集し、分析する重要な役割を果たすプロセスです。なければ顧客の声や要望を把握する機会が減少します。フィードバックの欠如は、サービスの改善と品質向上の機会を見逃すことにつながります。
いうまでもなく サービス品質の向上には、顧客からの問題やクレームへの素早い対応が重要です。組織としてカスタマーサポートのプロセスがなければ問題の迅速な解決が困難になる可能性があります。結果として、顧客満足度は低下し、サービス品質も向上しにくくなります。

ではZoho Deskを利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか?

Zoho Deskが提供する機能は大きく分けると以下の3つのテーマを満たすものです。
  1. 効率的なチケット管理: Zoho Deskは、カスタマーサポートチームが顧客からの問い合わせや要望を効率的に管理できる機能を提供します。チケットの作成、割り当て、優先度の設定、進行状況の追跡などが簡単に行えます。これにより、チームは迅速かつ一貫した対応を実現し、顧客の満足度を向上させることができます。
  2. 迅速な回答のためのコミュニケーション: Zoho Deskは顧客とのリアルタイムなコミュニケーションをサポートします。チャットやメッセージング機能を活用することで、顧客との迅速なやり取りが可能となります。これにより、顧客のニーズや要求を素早く把握し、追加契約の機会を見逃すことなく対応することができます。
  3.  フィードバックの収集と分析: Zoho Deskはチケットの定量分析だけでなく顧客からのフィードバックの収集と分析を容易にします。顧客満足度調査や評価システムを活用することで、顧客の声を把握し、サービス品質の向上につなげることができます。適切な改善策を実施することで、顧客の満足度を高め、機会損失を防ぐことができます。

次に具体的なZoho Deskの特徴を説明します。

どのような機能をZoho Deskは特徴として持つのか?

1. チケット管理:
 - チケットの作成と追跡: Zoho Deskは顧客からの問い合わせや要望をチケットとして管理します。チケットを簡単に作成し、進捗状況や対応履歴を追跡することができます。
 - 優先度とSLAの管理: チケットには優先度とSLA(サービスレベルアグリーメント)を設定できます。重要度や対応時間の目安を設定することで、優先順位を付けてタスクを処理できます。
 - チケットのカスタマイズ:問い合わせは自社のサービスにより内容が異なりますが、Zoho Deskの持つ簡単かつ高いカスタマイズ機能により自社の業務にあった内容でチケット情報を管理することができます。

2. ワークフロー:
 - 自動化とルール設定: Zoho Deskはワークフロールールや自動化を活用して、特定のアクションやタスクの自動化を実現します。例えば、チケットの割り当てや優先度の変更、自動返信などを設定できます。
 - タスクの割り当てと共同作業: チーム内でタスクを効果的に割り当て、担当者間での共同作業を容易にします。チケットを担当者に割り当て、チーム内でのコメントやフォローアップを行うことができます。
- プロセスの統合:チケット対応が単に顧客との情報のやりとりだけで完了しない場合、例えば調査や客先でのフィールドサービスを伴う場合タスクや追加請求を発行したり営業担当者への通知や情報の共有をZoho の他のアプリケーションと連携することで簡単に実装ができます。

3. 分析:
 - レポートとダッシュボード: Zoho Deskは豊富なレポートとダッシュボード機能を提供します。顧客のパフォーマンス指標やチームの活動状況を可視化し、データに基づいた意思決定をサポートします。
 - フィードバックの収集と分析: カスタマーサポートのフィードバックを収集し、顧客満足度やエージェントのパフォーマンスを評価します。顧客満足度調査や評価システムを活用して、改善点を特定し、サービス品質の向上に役立てることができます。

4. ポータルとナレッジベース:
 - セルフサービスポータル: Zoho Deskは顧客にセルフサービスポータルを提供します。顧客はFAQやヘルプドキュメントを検索し、自己解決を試みることができます。これにより、顧客が直接問題を解決できるため、サポートチームの負荷を軽減し、効率を向上させます。
 - 問い合わせ対応の支援: チケット対応時にナレッジベースに登録された記事から自動的に問い合わせと関連する記事を表示し利用することができます。記事を案内したり、返信に貼り付けし効率的に回答が可能です。

5. マルチチャネル対応:
 - メール統合: Zoho Deskはメールアカウントとの統合を提供し、顧客からのメールをチケットとして取り込むことができます。メールによる問い合わせを逃さず、迅速に対応することができます。
 - ソーシャルメディア統合: Zoho Deskは主要なソーシャルメディアプラットフォームとの統合をサポートします。顧客からのソーシャルメディア上のメンションやメッセージを受信し、チケットとして管理できます。
 - チャットサポート: Zoho Deskはリアルタイムチャット機能を提供します。ウェブサイト上でのチャットやオンラインメッセージングを通じて、顧客とのリアルタイムなコミュニケーションを実現します。
- 社内メッセンジャーへの統合:Zoho Cliqと連携することでメール通知に頼ることなく、チケットの作成・更新状況を社内に簡単に共有することが可能です。

これらの機能は、Zoho Deskを使ったカスタマーサポートにおいて重要な役割を果たします。チケット管理により問題解決を迅速化し、ワークフローと共同作業機能によって効率を向上させます。分析機能はデータに基づいた意思決定を支援し、FAQとマルチチャネル対応によってセルフサービスと顧客満足度の向上を促進します。全体として、これらの特徴がZoho Deskを使った効果的なカスタマーサポートを実現し、顧客との関係を強化するのに役立ちます。

Zoho Deskを利用するにあたってカスタマーサポートチームが必要な理由

Zoho Deskをさらに活用するためには専門性の高いカスタマーサポートチームをもつことをおすすめします。
その理由は下記のとおりです。

1. 顧客対応の専門性
カスタマーサポートチームは、顧客の問い合わせや要望に専門的に対応する役割を果たします。彼らは適切なトレーニングを受けており、顧客とのコミュニケーションスキルや問題解決能力を持っています。顧客のニーズを理解し、適切なサポートを提供することで、顧客満足度を高め、長期的な顧客関係を築くことができます。

2. チームワークと協力
カスタマーサポートチームは、複数のメンバーから構成されるチームです。彼らはお互いに協力し、問題を共有しながら効率的に対応します。チームメンバー同士の情報共有やチケットの割り当て、共同作業を通じて、効率的な顧客対応を実現します。

3. エスカレーションと専門知識の活用
カスタマーサポートチームは、特定の問題や難易度の高いケースに対しても適切な対応ができるようにします。彼らは問題のエスカレーションを行い、上級のサポートスタッフや専門家に問題を引き継ぐことができます。また、特定の製品やサービスに関する専門知識を持っており、顧客からのより専門的な問い合わせにも対応できます。

4. チームパフォーマンスの監視と改善
カスタマーサポートチームは、チームのパフォーマンスをモニタリングし、必要に応じて改善策を検討する役割を果たします。Zoho Deskの分析機能を活用して、チームの活動状況や顧客満足度のデータを収集し、改善点を特定します。これにより、顧客サービスの品質向上や効率化を図ることができます。

5. 顧客エンゲージメントの向上
カスタマーサポートチームは、顧客との関係を築き、エンゲージメントを高める重要な役割を担っています。顧客の問い合わせや要望に素早く対応し、個別のニーズに合わせたソリューションを提供します。顧客は信頼を築き、忠誠心を深めることができます。

6. 問題解決とトラブルシューティング
カスタマーサポートチームは、顧客からの問題やトラブルを迅速かつ効果的に解決する役割を果たします。彼らはZoho Deskを活用して、チケット管理やワークフロー機能を使いながら、問題を追跡し解決へと導きます。

7. フィードバックの収集と改善
カスタマーサポートチームは、顧客からのフィードバックを収集し、製品やサービスの改善に役立てます。Zoho Deskの分析機能や顧客満足度調査を活用して、顧客の意見や要望を把握し、サービス品質の向上に反映させます。

8. 顧客情報と知識ベースの管理
カスタマーサポートチームは、顧客の情報や問題履歴を管理し、継続的な顧客サポートを提供します。Zoho Deskを使用して顧客データを追跡し、顧客との過去の対話や購買履歴を把握することで、よりパーソナライズされたサポートを提供することができます。また、知識ベースの作成と管理にも取り組み、顧客が自己解決できる情報を整理し提供します。

9. 製品やサービスの改善
カスタマーサポートチームは顧客からのフィードバックや問い合わせを通じて、製品やサービスの改善に重要な役割を果たします。彼らは顧客の声を収集し、開発チームや関連部署にフィードバックを提供します。これにより、製品やサービスの品質向上や新たな機能追加などの改善策を実現します。

これらからわかることは単にチケットの返信だけではなく、機会損失を防ぐためのにはカスタマーサポートに複数のミッションが課せられるということです。ですのでできる限り、専任のチーム、もしくはこれらのミッションを理解した担当者を兼任でも配置することが重要です。

Zoho Deskを利用したカスタマーサポートチーム構築ステップ

もちろんこれからカスタマーサポートチームを構築するというケースもあるかと思いますが、
Zoho Deskを利用したカスタマーサポートチームを構築するためには、以下のステップを参考いただければと思います。

STEP1. チームメンバーの選定:
カスタマーサポートチームの成功には、優れたメンバーが不可欠です。以下のポイントを考慮しながら、チームメンバーを選定しましょう。
  • 技術的なスキルと知識: サポートエージェントは、Zoho Deskや関連するツールの使用方法やカスタマーサービスの基礎知識を持っている必要があります。
  • コミュニケーションスキル: サポートエージェントは、顧客と効果的にコミュニケーションを取り、問題を解決する能力を持っている必要があります。
  • 創造性と問題解決能力: カスタマーサポートは、時には複雑な問題に直面することがあります。チームメンバーは、創造的な解決策を見つける能力を持っている必要があります。


STEP2. チームメンバーの教育:

  チームメンバーが成功するためには、適切な教育が必要です。以下の手順を実行して、チームメンバーを教育しましょう。

  • Zoho Deskの基本的な機能と操作方法のトレーニングを提供します。これには、チケット管理、カスタマーコミュニケーション、レポートの作成などが含まれます。
  • カスタマーサービスのベストプラクティスやコミュニケーションスキルのトレーニングを実施します。これにより、チームメンバーは顧客との効果的な対話を行い、問題を解決するためのスキルを磨くことができます。
  • Zoho Deskの設定やカスタマイズに関するトレーニングを提供します。これにより、チームメンバーはZoho Deskの機能を最大限に活用できます。


    STEP3. Zoho Deskの環境構築:
 実際にZoho Deskの環境を構築していきますが、標準機能の最小限のカスタマイズでできる範囲での運用開始を目指します。
  • アカウントの作成と設定: Zoho Deskにサインアップし新しい組織アカウントを作成します。必要な設定を行い、組織の詳細やカスタマーサポートチームの要件に合わせてアカウントを設定します。
  • これからサインアップを行う場合は下記リンクからサインアップいただけます。

本リンクでのサインアップにあたってはサービス規約および弊社が代理店として窓口になることに承諾したを伴います。

  • チケット管理設定: チケットは顧客の問い合わせや要望を追跡するための重要な要素です。Zoho Deskでチケット管理を効果的に行うために、ステータス、優先度、カテゴリなどのフィールドを設定しましょう。また、チケットの通知設定も行います。
  • カスタマーポータルの設定: カスタマーポータルは顧客がチケットを作成し、サポート情報を参照するためのオンラインプラットフォームです。ポータルを設置すると自社固有のサポートサイトが簡単に構築可能です。まずはブランディングやカスタマイズを行います。さらには招待された顧客だけアクセスできるのか、公開されたポータルとするのかも設定可能です。いずれにせよ自社の想定する顧客像に合わせて使いやすく、必要な情報に簡単にアクセスできるようにしましょう。
  • チームと担当者の設定: チームと担当者を設定することで、チケットの割り当てと役割の管理が行えます。エージェントのアカウントを作成し、必要なアクセス権を設定します。チーム構造を作成し、担当者トを適切に割り当てます。チケットの割り当ては問い合わせの分類、例えば不具合などはAさん、質問はBさんなどルールを設定することが可能です。
  • レポートと分析の設定: Zoho Deskのレポートと分析機能を活用して、チームのパフォーマンスや顧客トレンドを把握しましょう。必要なレポートを作成し、カスタマーサポートの改善に役立つ洞察を得るための設定を行います。対応にかかった時間や、担当者別の割り当てチケット数などを確認し応対スピードや満足度の高いカスタマーサポート業務をチェック、改善できるようにデータを可視化するのが目的となります。
  • 統合と拡張機能の設定: Zoho Deskは他のZohoアプリケーションやサードパーティツールとの統合が可能です。必要な場合は、統合や拡張機能の設定を行い、Zoho Deskの機能をさらに強化します。特にZoho CRMとの連携は重要です。営業担当者もチケットをZoho CRMから閲覧することが可能になるため、商談状況に影響を与えるチケットをタイムリーに確認することが可能となります。

いかがでしょうか?

上記のステップを踏めばひとまずZoho Deskの準備は完了となりますが、さらなる効率的な仕組みや失敗しないための注意点など、カスタマーサポートの仕組みはノウハウが重要となります。

またそもそも社内で教育するための基盤もこれからというケース多いかと思います。

このような課題の解決やノウハウも含めた生産性の高いカスタマーサポートチームのためのZoho Deskの導入に関する支援は、
是非弊社までお問い合わせください。